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アメリカで一番汚い観光名所!ガムウォール
アメリカで一番汚い観光名所として知られているシアトルのガムウォール。アメリカの最古の市場であり、中心地となっている「パイクプレイスマーケット」の裏通りにあります。
この通りに入った瞬間に、色んなガムの香りが混ざった、何とも言えないトロピカルな匂いがする異空間となっています。
こんな汚い場所なのにも関わらず、毎日、ガムウォールには観光客が押し寄せ、シアトルでは人気の観光スポットとなっています。
そんなガムウォールですが、頭の良い人が狙って観光名所に作り上げていったわけではありません。
「たった一人のポイ捨て」から全てのストーリーが始まっています。
ガムウォールが出来るキッカケとなった「ガムのポイ捨て」
この壁は廃墟になった建物になっているわけではなく今でも営業を続けている「コメディシアター」の外壁です。
なぜ、コメディシアターの壁がガム一面になってしまったかというと、誰かが恨みを持ってやったというわけではなく、何気ないポイ捨てが事のキッカケです。
と言うのも、現地のガイドさんいわく、1993年のとある日、いつものようにコメディシアターに行列待ちが出来ていたそうです。
その時に誰かがガムをポイ捨てしてコメディシアターの壁に貼り付けてたのが始まりだとされています。
その後、一人、また一人と、面白がってガムを貼り付ける人が増えてこのような状態になってしまったそうです。
一人のポイ捨てが観光名所になるなんて誰もが思いもしなかったでしょうね。きっと、ガムを壁に貼り付けた本人もまさかこんな事態になるなんて思ってもいなかったでしょう。
最初の一人が誰かは不明とのことなのですが「観光名所にしてやったんだからお金をいくばくかよこしなさいよ」と、腹の中で思っているに違いないでしょうね。
でも、悪いことをしている自覚があるから名乗り出るに出れないという良心も残っていることも事実でしょうね。
きっと、どっちも違うと思いますが、ポイ捨てが観光名所になるなんて、アメリカンドリームがありますね。さすがアメリカです。
しかし、ガムウォールの歴史に危機が訪れます。
全米が泣いた!一斉清掃されたガムウォールのガム
まさに「全米が泣いた」という映画予告で使い古された言葉がふさわしいのではないかと思うのですが、2015年11月にガムウォールのガムが一斉清掃されることになったのです。
「全米が泣いた」にふさわしいと思います。
これには「ガムに含まれる糖分によって壁が腐食する危険性がある」という真っ当そうな理由がありました。
普通の感覚の持ち主なら、この理由を聞いて「いや、もっと早く気づけよ。何でそんな事に20年も気づかないんだ。もっと上手にウソをつきなさい。」と、考えが巡ると思うんですよね。
きっと他に理由があったのでしょう。
ガムの匂いに耐えきれなくて、社員が辞めたとか。観光客が壁に貼り付けられたガムを間違って食べちゃうとか。美人の残したガムだけを集めるコレクターが出現してしまったとか。
きっとどの理由も違って、ただ単に壁をキレイにしたかっただけだと思いますが、この時に約20年間かけて牙城を築き上げてきた推定100万個、1.75トンにも及ぶ崇高なるガムが一斉清掃されたのです。
世界が震撼した!ガムウォールの復活劇
ここで「金輪際ガムの貼り付け禁止」となるのがセオリーなのですが、清掃後のガムの貼り付けは禁止になりませんでした。
そのため、ガムウォールを愛する人達の手によって再びガムの牙城が築き上げられていくことになります。一つ、また一つとガムが貼り付けられ僕が行った一斉清掃から11ヶ月後の2016年の10月にはこのような状態まで復活していたのです。
これには今年最高の感動を覚えましたよね。
まさにOMGです。俺も・真面目に・ガムを貼り付けよう。心からそう思いましたが、ガム貼り付けるのを忘れちゃいましたよね。
先の読めないガムウォールの展開
さて、今後の動向が気になるガムウォール。このガムを使って何かしらのおみやげを作るいい時期に差し掛かっているのではないでしょうか。
ガムウォールのスマホケース。ガムウォールの貯金箱。ガムウォールアート。
今後どんなおみやげが出てくるのか注目したい所です。間違っても美人が残したガムが売られませんように。
以上、ありがちな映画のキャッチコピーを使った海外の珍スポット紹介でした。
ガムウォールの行き方と場所
パイクプレイスマーケットの脇に小道があるので、そこから入っていくとたどり着けます。地図で見るとこんな感じです。
住所:1428 Post Alley, Seattle
営業時間:無休(ガムが一斉清掃されるまで)
料金:無料
シアトル観光を効率良く快適に過ごすための記事をまとめましたので、ぜひ読んでみてください。
参考記事:この1記事で完ペキ!シアトル観光のおすすめ定番スポットを地図を使ってご紹介