観光地感のないベルリン。一度訪れた人も特に見どころがなく、面白くなかったという声も少なくありません。しかし、数々の歴史の荒波を乗り越えてきたベルリンは見どころがたくさんありますし、街自体も面白い街です。
実際にベルリン観光をしてみた経験をもとに、モデルコースとアドバイスを詳しくご紹介していきます。
目次
ベルリン観光の必要日数とアドバイス
ベルリンを観光するあたり、ブランデンブルク門周辺とアレクサンダー広場周辺、ベルリンの壁があるイーストサイドギャラリーの3つのエリアに分けて考えると観光しやすくなります。
僕は1日で回り切りましたが、1日だとかなり急ぎ足になるため、結構しんどかったです。そのため、2日あると落ち着いて観光することが出来ます。
ただし、歴史的なものが好きな人なら日帰りでポツダムにも訪れるのがおすすめで、そうなると3日あると十分に満喫できると感じました。
ベルリンは街自体が大きいので、徒歩では回り切ることが出来ません。なので、公共交通機関を使うかレンタサイクルで観光すると回りやすいです。公共交通機関を利用する場合は、電車、バス、トラム全ての乗り物が1日乗り放題になる1日券を購入するとお得で便利です。僕も1日券を購入して観光しました。
公共交通機関やレンタサイクルを利用すれば、効率よくたくさんのスポットを訪れることが出来ます。
物価は日本と同じくらいで、モノによっては日本より安いものもあります。他の西欧に比べると少し物価が安く感じました。街中にはたくさんのケバブ屋さんがあり、安くて美味しいです。
ドイツビールはスーパーで購入すると100円以下で手に入るため、ビール好きな方は、ぜひ、現地のスーパーマーケットにも訪れてみて欲しいです。
それでは、ベルリンを1日で観光するならこう回ると効率良く楽しめるというモデルコースをご紹介します。僕が実際に回ってみたルートとは異なり、さらに効率を良くしたルートに改善したものですので、特に時間のない人の参考になれたらと思います。
CURRY36
ドイツといえばソーセージ。庶民の愛するソーセージ屋さんはどこかと探していたら、CURRY36がドイツのランキングサイトでソーセージ部門の1位になっていたので、訪れてみました。
カレーパウダーがかかっているソーセージだったのですが、後で調べてみたらカレーパウダーがかかっているソーセージはベルリン発祥のドイツ料理だという事が分かりました。
ちなみに、ベルリンでは色んな場所で食べられるソウルフードとなっているみたいで、日本で言う「牛丼」のような立ち位置になるのだと思います。
1個5.2ユーロ(≒650円)ですが、かなりボリュームがあるのでお腹いっぱいになります。味も安定感のある味で、カレーパウダーはほんのり香る程度。ソーセージの味を邪魔しないので食べやすかったです。
朝はドイツのB級グルメからスタートしてみてはいかがですか?ちょっと重いかもしれませんが、割とあっさりしていたのでぜひ!
Google maps:こちら
営業時間:9:00〜5:00
定休日:無し
ポツダム広場
CURRY36からはU6でAlt-Tegel駅で下車し、M41番のバスに乗り換えてS Potsdamer Platz Bhf/Voßstr.駅で降りると目の前がポツダム広場となっています。
広場はオフィス街のど真ん中に位置し、周辺はビルやホテルに囲まれていて、都会の雰囲気を味わうことが出来ます。後述するソニーセンターのビルも隣接しています。
ベルリンの壁の一部が置かれているのがこの広場の見どころです。全長約2kmに渡るベルリンの壁が残されているイーストサイドギャラリーというスポットもありますが、描かれている絵がだいぶ書き換えられてしまっていて、当時の面影がないものがほとんどです。
しかし、ここに置かれている壁は壁崩壊後にそのままの形で残されている貴重な壁です。
落書きが書かれていたり、ガムを貼り付けられたりしていて汚れてしまっていますが、ただならぬ雰囲気を感じ取れます。ピースマークに「NOW」の文字から、いかに平和になったのかを思い知らされます。
Google maps:こちら
ソニーセンター
ベルリンの壁崩壊後、ポツダム広場の再開発の目玉として建設されたベルリンの象徴の一つ。ビルの中にも入ることが出来ます。
Google maps:こちら
ホロコースト慰霊碑
ソニーセンターから徒歩10分。虐殺されたヨーロッパ系ユダヤ人のための記念碑「ホロコースト慰霊碑」があります。大きさや高さが異なる3,000本以上の長方形のコンクリートブロックが敷地内にずらりと並んでいる光景を見ると思わず言葉を失います。
広島の原爆ドームでも同じような感覚に陥りましたが、負の歴史についてとても考えさせられる場所です。コンクリートブロックの上を歩いたりするのはNGのようです。
Google maps:こちら
ブランデンブルグ門
ホロコースト慰霊碑から徒歩5分。次はブランデンブルク門にやってきました。ここを通る度に、関税をかけられていた関税門としての役割があった場所です。
また、ドイツが東西に分裂の象徴になった門で、当時はベルリンの壁が築かれて通行できないようになっていました。ベルリンに訪れた際は必見のスポットです。
Google maps:こちら
フランス大聖堂
ブランデンブルク門からアレクサンダー広場に向かっていく途中にあるフランス大聖堂。ブランデンブルク門からは徒歩で20分、バスを乗り継げば徒歩5分の場所にあります。
クリスマスマーケットでも有名な場所で、3つの建造物が広場を囲んでいます。第二次世界大戦中に大きく損傷を受けたと言われており、すべての建物が再建されています。
コンサートハウス。
ドイツ大聖堂。
Google maps:こちら
ベルリン大聖堂
フランス大聖堂から徒歩15分。ベルリン大聖堂です。幾度も訪れた戦争によって破壊され、その度に修復を繰り返し、ようやく2002年に修復が完全に終了したベルリンの歴史と共に歩んできた教会です。
パイプオルガンは必見ですし、展望台も併設されているので、ぜひ上まで上がってみてはいかがでしょうか?ベルリンの街を一望できます。
Google maps:こちら
ネプチューンの噴水
ベルリン大聖堂から徒歩5〜7分。噴水広場にやってきました。この噴水広場は、赤の市庁舎、ベルリンテレビ塔、マリア教会に囲まれた広場で、観光の一休みに訪れている人も多いです。立派な銅像の噴水広場です。
Google maps:こちら
赤の市庁舎
左右対称にできている赤い建造物。遠くからも目立つため「何あれ?」と思う人も少なくありません。この建物は、ベルリンの市庁舎です。冬にはクリスマスマーケットが開催されるなど、市民に親しまれている場所です。
ちなみに、東西分裂している時は、東ベルリンとして機能していたそうです。
Google maps:こちら
ベルリンテレビ塔
ベルリンの至る所から見える大きな塔は、ベルリンテレビ塔です。近くで見ると意外と古びていて、歴史を感じることが出来る塔です。球体部分が展望台になっているため、天候が良ければ上ってみてはいかがでしょうか。
ベルリンの街を360°の角度で眺めることが出来る絶景ポイントです。
Google maps:こちら
アレクサンダー広場
交通機関の中心的場所にアレクサンダープラッツ駅前に広がるのがアレクサンダー広場です。電車、トラム、バスの停車駅で、どこでもアクセス出来ます。周辺にはホテルやショッピングセンターなどがあり、広場にもたくさんの人がいます。
路上には、ホットドックを販売している人、路上パフォーマーなども。
この絵は、全てチョークを使って描いているもの。
Google maps:こちら
世界時計
アレクサンダー広場の一角にある全世界中の時間帯が刻まれている時計。アレクサンダー広場と言えば世界時計と言っても過言ではないくらい待ち合わせ場所などで利用されています。
Google maps:こちら
イーストサイドギャラリー(ベルリンの壁)
最後は、ベルリンの大トリ。ベルリンと言えばベルリンの壁。ベルリンの壁と言えばイーストギャラリーです。アレクサンダー広場からS3,5,7のどれかの電車に乗ってオストバーンホフ駅で下車。そこから徒歩10分以内でベルリンの壁の始まりに到着します。
ここは多くの人が想像しているベルリンの壁を見れるスポットです。全長1.3km、118名の世界中のアーティストによって壁に絵が描かれています。
壁を歩いていると、目の前にメルセデス社のビル。ドイツらしい光景。
自由や平和のメッセージが壁の至る所に描かれています。
壁崩壊後に、人の出入りが自由にできるようになった事を意味しているような作品。
壁を乗り越えていく人を描いた作品。
ベルリンの壁と言えば、独裁者のキスの作品。同性愛者についてのメッセージを込められたものではなく、旧東ドイツと旧ソ連の密接な関係によって東ドイツが支配されていた事を表している社会風刺的な作品です。
こちらが2006年のものです。時間の流れとともに作品も形が変わっていっています。
ベルリンの壁の欠片を販売していたりします。
壁の向こう側の景色。当時は、この景色を見るのがどれだけ大変なことだったのか思い巡らせながら眺めると、心がジーンとします。
自由と平和に関する強いメッセージを投げがけている作品が多かったです。そして・・・
日本地区への迂回路ってどういう事?って感じの作品です。完全に謎な作品でしたが、日本がこんなに広いスペースで描かれていると嬉しくなるものですね。
壁に描かれた作品に落書きされているものも多く、落書きを消す仕事をしている人もチラホラいました。とても残念な気持ちになりますね。
壁沿いを歩き終わると、目の前がワルシャワシュトラーセ駅になっているので、電車に乗って次の目的地に向かうことができます。
Google maps:こちら
まとめ
他のヨーロッパの都市と比べて大きな街でしたが、交通網がしっかり整備されていて、定刻通りに運行しているので、とても快適に観光することができました。また、他のヨーロッパの人気観光地よりも物価が安く人も少ないので、落ち着いて観光できる場所です。
確かにスゴさが分かりやすくい観光名所はないものの、とても旅行しやすい街でした。音楽分野で注目されている街でもあるので、次回は音楽を楽しむ旅が出来たら良いなと思います。そして、ポツダムにも足を運んでみたいです。