カンボジア・シェムリアップの隠れた観光スポットであるカンボジアサーカス「Phare」があまりにも感動的だったので、その魅力を伝えるべく、全力で当記事でご紹介します。
アンコールワットやベンメリアなどの遺跡巡りももちろん最高ですし、夜のお酒ももちろん最高です。ですがシェムリアップに訪れた際に強烈におすすめしたいのがカンボジアサーカスの「Phare」です。
目次
カンボジアサーカス「Phare」とは?
カンボジアサーカス「Phare」は、カンボジアの都市バッタンバンにあるフランス系NGOが運営するサーカス学校から生まれたパフォーマーによって演じられています。
この学校は「アートは全てをポジティブに変えてくれる」という想いからアートの学校から今のサーカス団が生まれるまでに至ります。
現在、シェムリアップに常設のテントがあるだけではなく、ヨーロッパやアメリカにて出張公演をするなど世界的に名を轟かせているのがカンボジアサーカス「Phare」です。
サーカスチームのヒロイン役を演じる女性は、元々ゴミ拾い生活をしていた過去があり、そこから這い上がりスターになっていくプロセスは、カンボジアの中でサクセスストーリーとして語られています。
サーカスだけどサーカスではない
「Phare」の団体や演目をサーカスと言われていますが、これを「サーカス」という一言で片付けてしまうにはあまりにも枠が小さすぎます。確かに「サーカス」と言えば簡単に伝わりますが、間違いなく新しいサーカスの形が「Phare」にはあります。
サーカスとしての演目だけではなく、その場で絵を描くし、色んな楽器を使った生演奏もある。そして、それらを一連のストーリー仕立てでガツンと表現しているアーティスティックでメッセージ性のあるミュージカルという感じです。
ポルポト支配下のカンボジアの女の子の物語を描いているため、大切な何かをド直球で訴えかけてくる迫力に涙を流す人も少なくありません。そんな僕も涙を流さずにはいられませんでした。
Phareの魅力
最大の見どころはカンボジアのリアルを描いているというストーリーです。作られたものではなく、リアルに起こっていたこと、起こっていることをそのままそのまま表現している点です。
そして、カンボジア独特の楽器を使ったテンポの良い音楽に合わせたスピード感溢れるパフォーマンスは圧巻。1時間の演目があっという間に終わり、飽きることなく楽しめます。
そこにリアルなストーリーが入ってくるので、目頭が熱くなり、涙を流す人も少なくありません。上述したように、サーカスというよりは劇団四季のような涙あり、笑いありのパフォーマンスです。
Phareを鑑賞するには?
カンボジアに在住している友人曰く、席が満席になることがよくあるため、事前にネットから予約しておいた方が良いとの事。
予約ページ:https://pharecircus.org/schedule-rates/reservations-and-ticketing/
料金は座席によって異なりますが、18ドル(≒2,000円)〜。指定席になると料金が高くなります。自分で予約するのが難しければ、日本人経営のゲストハウスに行けば、宿泊していなくてもチケットの手配とトゥクトゥクの手配までしてくれます。
依頼するならシティ・プレミアム・ゲストハウスがおすすめです。
サーカスの演目は全部で9演目
サーカスの演目は全部で9演目あり、演目のスケジュールは公式ホームページで確認できます。僕が見たのは「Sokha」という演目です。
スケジュールはこちらから確認できます。
以下それぞれの演目について、サーカス団「Phare」を支援しているカンボジア在住の友人から得た情報をまとめておきますので、何かのご参考に慣れば幸いです。
Same Same but Different
「同じだけど違う」をサーカスで表現する演目。日常の色んな状況を深く観察し、カンボジア人と外国人観光客の異なる習慣や生活様式を演目で表現。
カンボジアに降る突然のスコール。突然起こる停電。そして食に対する感謝と罪悪の表裏の視点。そんなあらゆる状況において、本質的な理解とつながりを見つけていくストーリーになっています。
Sokha
「Phare」の代表作的演目。戦争に悩まされている少女の物語。しかし、 サーカスを通して少女は自身の強さを発見し、少女自身と彼女のコミュニティの両方を癒す道具を見つける旅に出かけます。
サーカス創設者たちが実際に歩んできた現実のストーリーに基づいて、戦後の犠牲者が被った長期的影響と、国や人など全てを再建する強力な方法はアートにあるというメッセージを、サーカスパフォーマンス・ライブペインティング・オリジナルのライブミュージックを組み合わせて表現した新しいショーです。
Sokrias (Eclipse)
「拒絶」と「いじめ」をテーマに、カンボジアの村で起こる現実に対する変わった人が拒絶され、嘲笑されるのはおかしいのではないか?という問いかけを表現している演目。
拒絶や復讐の裏にある人間の心模様を描く心理的描写の多い演目との事。演劇、アプサラ舞踊と現代のサーカスをミックスさせて構成されています。
Influence
「この世界に自分たちの場所を作り出すにはどうすればいいのか?」をテーマに影響力と生存のための闘争を探求していく様子を形にした演目。
ジャングルで戦っている原始時代から、支配的な古代の王、そして、競争に勝つために競いを続ける現代を描く。支配、操作、権力、争いの世界から、自分の強さを見出し、ユニークな世界を生きていくヒーローズジャーニー的ストーリになっているとの事。
Preu (Chills)
空想的な空中舞踏会、現代サーカスと伝統的なカンボジアの楽器で演奏された遊び心のあるライブを楽しめるエンターテイメント性の高い演目。
Khmer Metal
カンボジアに起こる危険な夜の話をストーリーにしている演目。 ユーモア溢れるドラマチックなストーリー展開と、心臓に響くロックミュージック、息を飲むアクロバットサーカスでカンボディアの荒れた側面を表現。
Tchamlaek (Weird)
幸福を追求するための冒険に出かけていき、そのプロセスを描く詩的な演目。幸せとは何か?を考えさせられる。
Phsong Preng (The Adventure)
虐待を受けた若いカンボジア少年が、より良い人生を求めていくストーリーを描いた演目。 今まで出会ったことのない新しい友人に出会い、人生を変えていくヒーローズジャーニーを表現。
Proniap (Panic!)
「Phare」のサクセスストーリーを物語るような演目。7人の若いカンボジアのサーカスアーティストが突然、生涯の機会を与えられたときに起こることや舞台裏のストーリーを展開。
サーカスを使って夢を実現していく彼らの未来はどこにたどり着くのか?夢を追いかけることに対する勇気をもらえることは間違いありません。
演目の様子
会場内は思っていた以上に小さめですが、舞台が近いです。僕らは一番前に座ったのですが、本当に近いです。すぐ目の前です。
演目が始まると、会場は大盛り上がり。拍手や声援で会場に一体感が生まれていきます。
残念ですが、これくらいしか写真を撮れませんでした。と言うのも、パフォーマーの演技やストーリーに圧倒されてシャッターを切ることが出来ませんでした。
演目中の写真撮影や動画撮影は全然OKなのですが、レンズを向けるもどうもシャッターを切れず。こんな感覚に襲われたのはインド以来です。
シャッターを切れなくなるくらい心を揺さぶられる。それ以外に適切な言葉見当たらないのですが、そんな演目でした。今でも何なんだろうと心に残っています。
動画も撮影してきたのですが、前半のいち部分しか撮れていません。いや、撮らなかったというのが正しい表現です。
演目終了後はパフォーマーと一緒に記念撮影が出来る!
サーカス終了後は舞台まで降りることが出来てパフォーマーと記念撮影タイムが用意されています。オススメは最後まで残って他の観客がいなくなったタイミングでじっくりと。
Post from RICOH THETA. #theta360 – Spherical Image – RICOH THETA
時間があるので、じっくり撮影出来ます。マッチョな人たちばかりで「シャツを脱いで!」と言えば、喜んでマッチョ姿で写真撮影に応じてくれます。
ショップやカフェバーもあってお楽しみ満載
お土産屋さん。カンボジアの伝統的なお土産屋、カワイイアクセサリーが販売されています。
カフェのようなバーがあり、食事や飲み物をオーダーすることが出来ます。会場内への持ち込みもOK。ビールなどのアルコールもあります。
アイスクリームも置いてあったので、みんなで男気じゃんけん!運良く勝ってしまって3人分をごちそうすることに。
席もたくさんあるので、ゆっくりすることが出来ます。
Phareの詳細
Googleマップ:こちら
公演時間:20:00〜21:00
アクセス方法:トゥクトゥクで3〜5ドル(ドライバーによる)
住所:Phare Circus Ring Road, south of the intersection with Sok San Road, Siem Reap
予約:公式HPまたはザ・シティ・プレミアム・ゲストハウス
ほとんどのホテルや市内の旅行代理店でも予約ができますが、ザ・シティ・プレミアム・ゲストハウスは日本人経営ですし安心してお任せできます。トゥクトゥクの料金も良心的です。
そして、サーカスが生まれた背景なども教えてくれるので、より深くサーカスを楽しむことが出来ます。この事前情報があるかないかで大きく変わること間違いなしです。
料金体系
指定席:大人35ドル/子供(5~11歳)18ドル
自由席:大人18ドル/子供(5~11歳)10ドル
(5歳以下は無料。指定席はミネラルウォーターとお土産付)
注意事項
- フラッシュ撮影は不可
- 公演が始まって5分すると場内に入場不可。トイレはお早めに。
抑えておきたいワンポイント
- 公演開始30分前に入場開始なので30分前には会場に行って最前列を確保する
- 公演後の記念撮影が楽しいのでカメラの準備をお忘れなく。
まとめ
心の底から揺さぶられること間違いなしなので、気になっている方はぜひ行ってみてください。18ドル以上の価値は絶対にあるということを保証します。