世界一周準備の中で大掛かりでお金がかかると言われる予防接種。僕は、日本の病院ではなくタイ・バンコクのスネークファームにて予防接種を受けました。
ここで予防接種を受けた記事を書くためだけにバンコクまで来たと行っても過言ではありません!
ぜひこれから行かれる方の参考になれば幸いです。
目次
そもそも世界一周に予防接種は必要なの?
「世界一周に予防接種は本当に必要なの?インドでもタイでもカンボジアでもキューバでも全然問題なかったから大丈夫なんじゃないの?」と当初は疑問を持っていましたが、調べていくうちに事の深刻さに気づき「これは絶対に受けておかないといけない…」と思い直すに至りました。
日本に住んでいると、どこに行っても清潔で、病気や感染症のリスクが少ない事もあり、なかなか実感が湧きません。しかし、日本のような国は世界的に極めて稀です。
そのため、いつ、何の病気や感染症になるかは分からず、リスクは非常に高い。そして、万が一、病気や感染症になった事を考えると、命を落とす危険もあり、命を落とさずに済んだとしても病院のお世話になるのはかなり大変です。なので、旅を安全に楽しむためにも予防接種は必須だと僕は思っています。
※一部の国では、予防接種を受けた証明書がないと入国できない国もあります。
世界一周の予防接種の料金は何とかならないものなの?
世界一周前に日本の病院で予防接種を受けていくのが一般的ですが、料金がかなり高額!世界一周に必要なワクチンをすべて打つと80,000円くらいの費用がかかります。
海外旅行保険と合わせると、人によっては30万円近くの金額になるため「準備にどれだけお金がかかるんだ!」と、思う人も少なくないはず。
ですが、日本以外の病院で予防接種を受けると予防接種代を節約することが出来ます。
タイ・バンコクで予防接種を受けると驚くほど料金が安い!
コアな旅人界隈で有名なタイ・バンコクのスネークファーム赤十字病院での予防接種。
世界一周をアジアから西周りする旅程を組み、旅の序盤でタイに立ち寄る世界一周旅行者は、ここで予防接種を受ける人がとても多いです。
と言うのも・・・
- 病院自体が世界一周旅行者の診療に慣れている
- 予防接種代(ワクチン代)が安い
- タイをじっくり旅できる
などの理由で人気があります。
僕の場合は、スネークファームで予防接種を受けた記事を書くために、実際に受けてみることにしました。
それでは、前置きが長くなりましたが、スネークファームで予防接種を受けてみた感想とレビュー、そして行き方や料金について細かくご紹介します。
予防接種に必要なもの
スネークファームで予防接種を受ける際に必要なものは
- パスポート
- お金
の2点です。一度に4本打つ場合は、余裕を持って15,000バーツくらい持っておくと安心です。
スネークファームへの行き方と営業時間
正式名称:Queen Saovabha Memorial Institute
住所:1871 Thanon Rama IV, Thung Maha Mek, Sathon, Krung Thep Maha Nakhon
電話番号:+66 2 252 0161
営業時間:8:30〜16:30(月-金) 8:30〜12:00(土・祝日)
休館日:日
Googleマップ:こちら
スネークファームへは電車で行くのが安くて便利
滞在ホテルからタクシーで行くのが最も簡単な行き方ですが、最寄り駅から徒歩5〜10分くらいで着くので、電車を使って行くのが安くて良いと思います。
最寄り駅は、MRTの場合はシーロム駅(Si Lom) or サムヤン駅(Sam Yan)です。BTSの場合はサラディーン駅(Sala Daeng)です。
電車が走っていないカオサン通りから行く場合は、大通りのセブンイレブン前のバス停から47番のバスに乗ると、スネークファーム前まで行きます。6.5バーツなので激安です。
このような赤十字の看板が目印です。
そして、門の中を覗くと噴水があるので、分かりやすいと思います。噴水の向こう側に見えるのが予防接種を受ける施設です。
WHOの看板。
ここが施設の入口です。めっちゃキレイ!
施設内もかなりキレイでさすが病院!って感じでした。
予防接種を受ける流れ
ステップ1:受付
施設の入口を入り左に曲がると、すぐに1番の部屋があるので入室して受付を行います。ドアの手前に番号札が置かれていますが、混雑していない時は番号札を取らずにそのまま中に入ってOKです。
中に入ると目の前に受付窓口がありますが「そっちで紙を書いて」と言われます。そっちというのは、中に入ってすぐ左側にある机です。ここに病院の登録用紙と予防接種に関する申請用紙が置いてありますので、それぞれ記入していきます。
名前・年齢・性別・国籍・メールアドレス・生年月日などの基本情報を記入します。
こちらは旅のスタイルやどこの地域に旅行予定なのかを記入します。用紙上部に「Travel Clinic」と書いてあるだけありますが、ここから何人の旅人を輩出してきているのだろうかと歴史を感じます。
世界一周旅行の場合は「backpacker」「rural/adventure travel」にチェックを入れておけば大丈夫です。僕はそれで大丈夫でした。
裏面に過去の予防接種歴を記入する欄がありますが、僕は詳細が分からなかったので、空欄で提出。予防接種証明証や母子手帳のコピーがあるなら、それを見せても通用します。
記入が終わったら、受付のおばちゃんに申請用紙とパスポートを提出。登録料20バーツ(≒60円)を請求されるので、ここで支払います。そして、手続きが終わるまで待ちます。
手続きが終わると名前を呼ばれて、パスポートと問診票を渡されます。そして、あっちの部屋に行けと指示されます。
ステップ2:血圧&体温測定
受付の隣の部屋で、血圧と体温を測定します。測定が終わったら、4番の部屋に行けと指示されます。
スネークファームという名前にふさわしい形で、蛇が飾られていました。でかい。グロい。すごい。
こっちはたぶん蜂の巣。こんなのが家にあったらたまんないですね。
ステップ3:問診する
4番の部屋だけ写真撮影NGだったので、中の様子をお見せできませんが、こちらで問診を行います。
かなり雰囲気のあるおじいちゃんに問診してもらうのですが、 何かを悟ったかのような表情が今でも鮮明に脳裏に焼き付いています。
英語での問診のため、会話のやり取りは全て英語です。おじいちゃんに「どこに行くの?」と聞かれるので、世界一周に行くなら世界一周に行くことや渡航予定国の情報を伝え、どの予防接種を受けるか決めていきます。
ここで注意しなければいけないことが1点。
事前にどの予防接種を受けたいかをある程度自分で調べておく事が重要です。なぜなら、僕が問診をしてもらった時は、狂犬病のワクチンの提示が無かったからです。
なので、もし、必要だと思っていたワクチンの提示が無かった場合は「これも!」と、意思をはっきり伝えましょう。決して「この人が提示しないんだったら大丈夫〜♪」とならないように注意をしてください。
僕は「狂犬病もプリーズ!」とはっきり伝えました。
ステップ4:ワクチンを購入する
問診が終わると、診察票にワクチンのスタンプが押され、接種するワクチンにチェックが入った用紙をもらいます。このまま5番のワクチン販売ブースに行きます。
5番に行き、用紙を渡し、ワクチン代を支払います。現金のみです。料金の内訳は後述します。
ステップ5:ワクチン接種(注射)
(初日に打ったワクチン)
(初日から7日後に打ったワクチン)
(初日から21日後に打ったワクチン)
ワクチンを購入したら、もう一度4番の部屋に戻ります。そして、ワクチン接種!一気に4本のワクチンを注射で注入!1〜2分の間にパパっと注射をしてくれます。
血管ではなく、筋肉に注射しているような気がしてちょっと痛かったです。。
初日は、狂犬病、黄熱病、A型肝炎、日本脳炎。7日後に、狂犬病(2回目)、腸チフス、破傷風+ジフテリア+百日咳の3種混合を受けました。
初日から21日後に狂犬病(3回目)を受けて終了というスケジュールです。
ステップ6:終了&次回スケジュールの確認
ここまでで予防接種はおしまいです。1回だけで終了の場合は、これで終わりです。僕は、狂犬病をあと2回、腸チフスなども打つ予定なので、次にいつ来院すればいいかを説明されました。
この時に、パスポートと一緒に診察券と予防接種証明書を渡されるので、保管しておきましょう。
黄熱病を打った場合は、イエローカード(黄熱病を打った証明書)を渡されます。そして、予防接種を打った後は副作用が出来る場合もあるみたいなので、15分待ってから病院を出るようにと言われます。
15分経ったら帰宅しましょう。
予防接種当日はシャワーを浴びても大丈夫ですが、激しい運動と飲酒は控えるように言われたので、やめておいた方がいいかもしれません。ビールの誘惑に負けそうでした。
予防接種後の副作用
僕は、翌日に注射した箇所が筋肉痛みたいになりました。それ以外の副作用は特に無かったです。
【スネークファーム】予防接種の料金とスケジュール
1回目の明細。
2回目(1回目から7日後)の明細。
3回目(1回目から21日後)の明細。
登録料(初回のみ)
20バーツ(≒60円)
問診料(来院毎にかかります)
50バーツ(≒150円)×3回
狂犬病(RABIES)
- 料金:300バーツ(≒900円)×3回
- ワクチン名:Speeda
- スケジュール
1回目:初日
2回目:1回目から7日後
3回目:1回目から21日〜28日後 - 有効期間:3年間
日本脳炎(Japanese encephalitis)
- 料金:450バーツ(≒1,350円)
- ワクチン名:Imojev
- スケジュール
小児期に接種済みの場合1回
未接種の場合は1~4週間間隔で2回接種し、1年後追加接種を1回 - 有効期間:5年間
黄熱病(Yellow fever)
- 料金:1,200バーツ(≒3,600円)
- ワクチン名:Stamaril
- スケジュール:1回のみ
A型肝炎
- 料金:1,400バーツ(≒4,200円)
- ワクチン名:Havrix
- スケジュール
半年後に追加接種を1回 計2回
腸チフス(Typhoid)
- 料金:400バーツ(≒1,200円)
- ワクチン名:TYPBAR-PFS
- スケジュール:1回のみ
破傷風+ジフテリア+百日咳の3種混合(Tdap)
- 料金:600バーツ(≒1,800円)
- ワクチン名:Boostrix
- スケジュール:1回のみ
合計:5,120バーツ(≒15,360円)
スネークファームの様子を動画にもまとめてありますので、ぜひご覧ください。より、雰囲気が伝わると思います。
まとめ
予防接種で期間が空いてしまってタイで足止めになるのはちょっと…と、思うかもしれませんが、空いている期間でタイ国外へ出ても大丈夫です。
実際に僕は、カンボジアに11日間行っていましたが、ラオスやベトナムに行くのも全然アリだと思います。
カンボジアのシェムリアップであれば、飛行機で片道58ドルで行けましたし、バスで国境越えをするなら片道20ドル以下で行けるので、タイに飽きるorもったいないと感じる場合は、国外を旅するのも面白いと思います。
予防接種を打ったとしても無敵になったわけではなく、動物に噛まれたり、怪我をしたり、体調が悪くなった時は、旅行中でも迷わず病院へ行く勇気を。
海外では予測できないことがたくさん起こりますし、それをナメている人から痛い目を見るものだと経験上感じています。
安全のためのお金や手間をムダな事だと思わずに、お金で安全を買いましょう。旅が続けられなくなるのが一番残念な結末です。呆れるほど楽しい旅を続けるために!
それでは、Have a nice trip!!